独立開業時の銀行口座の開設注意点について

2020年2月12日

こんにちは。

司法書士で独立開業する時って、事務所をどこにするかとか、業務用ソフトを入れるのかとか色々決めることがありますよね。

事務所や業務用ソフトみたいな金額が大きいものなら真剣に検討するでしょうけど、クレジットカードとか銀行口座っで皆さん適当に決めちゃってませんか?

今回は、僕自身の体験を踏まえ、独立開業時に開設する銀行口座についての注意点を書いてみたいと思います。

銀行口座の選択肢

銀行と一口に行っても、

  • メガバンク、地銀、信金、ゆうちょなどの実店舗がある銀行
  • 店舗を構えないネット銀行

など様々な銀行があります。

入金、出金、振り込みができればどこの銀行でも問題ないと思いますが、振り込み手数料に関しては店舗を構えないネット銀行の方が安い傾向にあります。

例えば、smbcとジャパンネット銀行の他銀行への振込手数料を比較した場合、ジャパンネット銀行の方が50円から150円ほど手数料が安くなっています。

銀行 3万円未満の振込手数料 3万円以上の振込手数料
smbc 220円 440円
ジャパンネット銀行 176円 275円

1ヶ月に何度も振り込みをするような人の場合は、このようなわずかな手数料であっても案外ばかになりませんので、振込をするならネット銀行を利用して振り込みをするのよいですね。

そして、振込手数料以外にも

  • 屋号付き口座の作成の可否
  • インターネットバンキングの口座維持手数料

も銀行口座選びでのポイントになると思います。

屋号付きの口座を作成する場合の注意点

株式会社などの法人の場合は「株式会社◯◯」のような名義の銀行口座を開設することは可能ですが、司法書士やその他の個人事業主の場合、銀行によっては屋号付きの口座が開設することができます。

例えば「司法書士〇〇事務所 山田太郎」みたいな名義で銀行口座を開設することができたりします。

この屋号付き口座ですが、どこの銀行でも作ることができるわけではないようです。

僕の経験では、ゆうちょ銀行では屋号付きの口座を作ることができませんでした。

したがって、屋号付き口座はどこの銀行でも作れるわけではなく、必要な場合は各銀行に問い合わせてみないとわかりません。

ところで屋号付きの口座と個人名義の口座は、どのような違いがあるのでしょうか。

屋号付き口座は、法人口座扱いになる

ここでポイントになるのは、多くの場合、屋号付きの口座は法人口座扱いになるということです。

つまり、株式会社◯◯名義の銀行口座と同じ扱いになるのです。

「はぁ?だから何?」

というのが、普通の感想だと思います。

しかし、インターネットバンキングを利用する場合、法人口座扱いですと面倒なことが発生します。

そこで、屋号付き口座のデメリットとメリットについて検討してみます。

屋号付き口座のデメリット インターネットバンキングを開設すると、月額料金がかかる

法人口座でインターネットバンキングを開設すると、月額料金がかかる銀行があります。

僕が初めてこの事実を知った時はかなりびっくりしました。

ネットバンキング如きで月額手数料がかかるのか!?って

この月額手数料は、銀行によって異なるようで、1,000円前後かかることが多いように感じます。

ただ、ジャパンネット銀行では、法人口座であってもこの月額料金はかからないみたいなので、もし屋号付きの口座がどうしても欲しいけど月額料金は支払いたくないという場合は、ジャパンネット銀行がおすすめです。

屋号付き口座のメリット 1日の振込限度額が個人口座よりも大きい

次に、メリットですが、1日の振込限度額が個人口座よりも屋号付きの口座の方が振込限度額が大きいことがあげられます。

大きなお金を動かす可能性があるのであれば、屋号付きの口座にしておく方が無難かと思います。

インターネットバンキングと会計ソフトを連動していると仕分けが楽ちん

屋号付きの口座から話は、インターネットバンキングの必要性について話は変わりますが、僕はインターネットバンキングは業務効率化のためには必須だと考えています。

登録免許税もインターネットバンキングを使って電子納付をすれば印紙を購入する必要もありませんし、インターネットバンキングがあれば会計処理もほぼ自動でできます。

僕は、マネーフォワードという会計ソフトを使っていますが、このソフトの特徴としてインターネットバンキングから取引を取得できます。

つまり普段使っている口座についてインターネットバンキングを開設し、マネーフォワードと連携すれば、いちいち通帳の取引を会計ソフトに打ち込まずとも自動で日付や金額を取り込むことができますので、仕分け作業がとても楽になります。

マネーフォワード以外の会計ソフトであっても基本的にインターネットバンキングとの連動機能はついていると思いますので、事業用のメイン口座はインターネットバンキングを開設しておきたいところです。

事業用の借入を返済する口座は、個人名義の口座であってもインターネットバンキングが有料になることがある

先ほどの法人用口座のインターネットバンキングについては料金がかかるという話に関連する話ですが、開業時に僕は銀行から事業用資金を借入れており、毎月その銀行の個人名義の口座から返済をしています。

ある時この口座についてネットバンキングを開設したいと思い、銀行に申し込みをしました。

その際に銀行から

「個人名義の口座であっても明らかに事業用に使われているので、インターネットバンキングは有料になります」

と言われました。

そこはなんとかしてくれよ!という感じがしますが取引相手の銀行と揉めても仕方ないので、その時はインターネットバンキングを開設することは断念しました。

この経験から借入金の返済用の口座は、メインの取引口座にしない方が良いなと感じました。

もしかすると、先にインターネットバンキングまで開設した上で借入をすればそのようなことを言われなくて済んだかもしれません。

結論 一つはネット銀行の口座を作っておく方が良い

僕が今までの経験を踏まえてた結果、一番ベストだと思うのは、

  • メガバンク
  • 地銀
  • 信金
  • ネット銀行

の銀行で1個づつ口座を作っておくのがよいと思います。

メガバンク、地銀、信金は、お客さんからの振込、司法書士会費などの引き落としなどに使い、振込手数料が安いネット銀行口座を振込専用口座にします。

ネット銀行は、住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行、イオンカードセレクトなどが使いやすくて良いと思います。

普通に口座開設をしても良いですがモッピーというポイントサイトを通して口座開設をすると、口座開設をするだけで現金に交換できるポイントがもらえます。

独立開業時ってお金に余裕がないことが多いので、面倒くさくなければモッピーを使って銀行口座を開設するのもよいと思います。