司法書士の行政書士受験について

2019年5月23日

司法書士が行政書士資格を取得するメリット

司法書士を遂行していくと、行政書士業務と深く関連していることがわかります。たとえば、不動産登記であれば農地売買を行う場合は行政書士登録をしていれば、所有権移転の前提となる農地法の許可申請も代理でき、お客さんにとってはワンストップサービスというメリットが生まれ、司法書士にとっても報酬が増えるというメリットがあります。

また、商業登記の場面でも、建設業許可や古物商の許可など各種許可申請に対応することができるようになります。

司法書士が行政書士資格を取得するデメリット

行政書士登録をすると、まず登録時に入会費等の費用が都道府県によりことなりますが、約20万円から25万円ほどかかり、また月会費が約6000円程かかります。

また、行政書士登録をすることで、既存の行政書士から登記案件の紹介が減る可能性があります。

司法書士にとっての行政書士試験の難易度

行政書士試験は、憲法、行政法、民法、会社法、商法の法令科目と情報、文章理解等の一般知識科目に分かれます

私の行政書士試験の勉強方法

私は、総合点228点という高得点で合格しました。勉強については、行政法のみを勉強しました。司法書士試験に合格できるレベルであれば、民法、商法、会社法は勉強しなくても合格レベルにすでに達していると思います。憲法に関しては、私自身あまり憲法が得意でないこともあり、また行政書士試験の方が司法書士試験よりも細かい知識を問われているように思いますが、行政書士試験における憲法の問題数は少ないので憲法に力を入れるぐらいであれば、行政法に力を入れて勉強した方が全体として得点しやすいように思います。

行政法については、司法書士試験で全く問われませんので、勉強せずに合格することはほぼ不可能かと思います。私は、大学時代の行政法の基本書を読んだ後、行政書士試験の過去問を解く方法で勉強しました。行政法は、司法書士試験では全く出題はされませんが、手続法的な側面が強いこと、そして不動産登記法自体が行政法の一種であることから、民事訴訟法と不動産登記法との手続きを比較しながら勉強すると、知識の定着が早いと思います。

行政手続法や行政不服審査法等の法律は、平成に入ってから改正されており、改正前の条文知識との混同をねらった問題が多いように感じました。また、問われる知識はそこまで細かいものではないので、全体を満遍なく広く浅く勉強していくべきと思います。

記述問題は、知識をきちんと押さえていれば得点できますし、一般知識は私が受験した時は仮装通貨やクラウドについての問題が出たように対策のしようがない問題が多いので文章理解を必ず押さえ足きり点さえ超えるようにしましょう。

 

2019年5月23日独立開業司法書士, 独学, 行政書士試験